こんにちは、まるです。
前回の第4回目は
優待クロスとはどういうものか
について解説しました。

今回は
【 第5回 】 優待クロスのタイミングと仕組み
を解説していきますよ。

優待クロス注文のタイミング
前回の解説にあったように、
優待クロスは買いと信用売り(空売り)で
同株数を両建てします。
そして売買損益を出さない為には
両方同じ株価で約定させる必要があります。
同じ株価で両建てにしないと
保有株と売り玉の損益に差が出てしまうので
損益差し引きで±0にはできませんからね。
しかし、相場が動いてる中(ザラ場中)
同じ株価で両建てするのは不確実です。
必ず約定させるためには
買う時は上値に
売る時は下値に
注文をぶつける必要がありますし、
値動きが早い銘柄なら尚更困難です。
そこで、同じ株価でクロスする為に
買いと信用売り(空売り)の両方を
同時に約定させられるタイミングで
成行注文する事が重要になるのです。
2つの注文を同時に同値で
2つの注文を同時に同じ株価で
確実に約定させられるタイミングは
相場の開始時(寄り付きに成行注文)と
相場の終了時(引けに引成注文)です。
まるが推奨するのは
前場寄りに成行注文でクロスです。
前日の夜~相場の開始前までに
買いと信用売り両方とも
成行注文で出しておけば
前場寄り最初の始値(はじめね)で
両方約定させる事ができますよ。
売買損益を出さずに安全に
優待クロスをするには
前場・後場の始まる前(寄付き前)に
成行でクロス注文を入れておく
と覚えておきましょう。
そして、優待クロス(優待タダ取り)には
もう一つ重要なポイントがあります。
権利確定日のルール
優待クロス(優待タダ取り)の
もう一つのポイント、それは
最終売買日までに必ず同株数の
現物(保有株) と 信用売り(売り玉)
のペアにする必要があると言う事です。
権利付き最終売買日に
・現物
・信用買い
・信用売り
で翌日(権利落ち日)へ持ち越すと
それぞれどうなるのか表にしてみます。
<権利確定日の比較表>

制度信用取引において信用買いより信用売りの
割合が増えて株不足になった時、日本証券金融(日証金)で
発生する手数料(コスト)です。品貸料(しながしりょう)とも言います。
表のように、株主優待をもらうには
現物での保有が必須です。
同じ買いでも、信用買いには
株主優待がありません。
そして信用の買いでは
配当をもらう権利はありませんが
代わりに配当落調整金という形で
配当金とほぼ同額が支払われます。
逆に信用の売りでは
配当落調整金が徴収されます。
信用取引において権利確定日を跨いだ場合、配当金の代わりに配当落ち調整金としてほぼ同額が支払・徴収されます。一般信用は配当金と同額の100%、制度信用は配当金の84.685%と金額には少し差があります。
つまり、現物と信用売りの組合せなら
株価の変動によるリスクを取らずに
現物で優待と配当をもらい
信用売りで配当分が徴収され
差し引きで優待だけ残るという仕組みです。
また、信用買いでは優待はもらえませんが
現引(げんびき)という処理をする事で
買い玉を現物株にすることができます。
信用買いで優待クロスする場合は
現引きを忘れないように注意しましょう。
まとめ
今回は優待クロスのタイミングと
仕組みについて説明しました。
これで株価の変動リスク無く
優待だけが取れます。
しかし、制度信用取引の優待クロスには
逆日歩のリスクがあります。
制度信用売りでの優待クロスは
うまく使えば便利ですが
逆日歩が場合によっては
優待価値よりも大きな損失に
なる事もあるので注意が必要ですよ。
次回は、そんな逆日歩リスクを回避できる
一般信用取引や取得コストについて
解説する予定です。
次回
犬にもわかる株主優待解説
【 第6回 】 制度信用と一般信用の違いと取得コスト
をお届けしま~す。
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